2022-05-08

腰が痛くなった時、どうしますか?

① 安静にする②普段通りにする③ストレッチや運動をする
来院者さんからもよく「痛い時はじっとしていた方が良いですか?」と聞かれることがあります。
私はたいていの場合「動けるようでしたら普段通りにしていてください」とお答えします。
よく聞くギックリ腰の場合のように急にズキッときて歩くのも大変という状態以外は、歩くことが大丈夫なら②が正解です。
その理由は・・・

安静にし過ぎると良くない理由

腰に痛みが起きているということは、何らかの原因で腰に血流不足が起きて酸素不足になっている箇所があるということです。腰に限らず体は全て、頭のてっぺんから足の爪の先まで血液が流れていて細胞の一つ一つに栄養と酸素が届けられることで細胞はそれぞれの活動が出来ています。

なので、腰に痛みが起きている時は痛みのある腰に十分な酸素を届けないといけません。それは血流を良くするということです。

そのためには無理のない日常生活程度の動きが必要です。筋肉を動かすことで血液の循環が促進されるし、活動しているところには血液が必要なのでその分血液が送られることになります。

反対に、痛いからと言ってじっと寝ていたり座っていることは痛みを減らすためには逆効果ということなんですね。

ストレッチや運動をしてはいけない理由

正しくは頭に「無理な」が付きます。腰の痛みが強くなるような無理なストレッチや運動はしない方が良いです。

腰に痛みがあるということは、いろんな原因が考えられますがその中でも多いのが腰に関係する筋肉が異常を起こしているということです。

筋肉が異常を起こしているということは、ほとんどの場合は筋肉が硬直している状態で、筋肉が硬直しているとは筋肉が縮んだ状態で伸びにくくなっています。

例をあげると映画館で3時間以上の長編映画を観た時や椅子に座って編み物などの手仕事を半日続けた時など身体がガッチガチになって立ち上がるのに一苦労したという経験があると思います。

そんな硬直した状態の筋肉を無理に伸ばしたり過度にうごかしたりしたら余計に筋肉にダメージを与えてしまい痛めてしまいかねません。なので、腰が痛くなった時は良かれと思って無理なストレッチをしたり運動をしたりしないようにしてください。

でもストレッチには、動きにくくなった筋肉に血液を送り筋肉の働きを回復させる効果が期待できますので、正しいタイミングと正しいやり方で行うことをおススメします。

普段通りの生活を送ることが大事な理由

今までのところで、腰の痛みの原因のほとんどが腰に関係する筋肉の硬直にあってその原因が血流不足だということをお伝えしてきました。

要は、腰に関係する筋肉の血流不足を解消することが、腰が痛くなった時に先ずしなければならない事なんです。

それには、普段の日常生活の動きを止めることなく行うことが一番だと思います。朝目が覚めて起き上がり、立ち上がってトイレに行く、洗面をして、料理を作り、朝ごはんを頂く。そして夜の就寝まで、会社に出社して仕事をする、掃除をして買い物に行き晩ご飯の用意をする、学校に行って勉強をする、といった当たり前の日常を送ることです。

痛みを感じるかもしれませんが、歩けることが出来れば動いて大丈夫ですから痛みを怖がらず痛みを感じたら少し用心して動くようにしてください。そうしてる内に腰の痛みは無くなっているはずです。

まとめ

腰が痛くなった時どうしたら良いか、私なりの考えをお伝えしました。日頃来院者さんにもお伝えしていることです。動ける場合は安静よりも普通に日常生活を送る事。歩くことが出来るのなら大丈夫です。

ただし、15%の例外があります。それは医療機関の検査で原因が分かるものです。
背骨にまで至った原因、足の血管の異常が原因、内臓の異常が原因、悪性腫瘍などが原因の場合が考えられます。

そういう意味では、腰が痛くなった時に先ずしなければいけない事は、
その原因を明らかにするためにも確かな医療機関を受診することかもしれません。

その上で原因の特定に至らなかった(85%と言われています)腰痛の場合は、今日お伝えしましたように普段通りに日常生活を送りながら治していきたいものです。

いつでも「この腰痛どうしたら良いの?」のご相談をお受けしております。

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