痛みとの向き合い方~私の考え~
皆さんは、痛みを感じた時どんな気分になりますか?
嫌ですよね。出来れば一刻も早くなくなって欲しいと思うのでないでしょうか。そんな嫌われがちな痛みですが、私たちの体にとってなくてはならない大切なものだとしたら少しは愛おしく感じられるのではないかなと思います。
今回は、そんな嫌われがちな痛みを少しでも愛おしく感じていただけるようになればと願い、私なりの痛みとの向き合い方についてお伝えしたいと思います。
痛みは悪?
私の整体院には「この痛みを取ってほしい」と痛みで悩んでいる方が来られます。例えば、「通勤に駅まで歩くのに途中で足が痺れてきて辛い」「朝、目が覚めて起き上がる時に腰が痛くてスッと起き上がれない」「寝返るを打つたびに腰が痛くて目が覚める」「台所仕事の後腰が辛くなる」「腰が痛くてスポーツが思うようにできない」などなど腰の痛みだけでも人それぞれで10人いれば10通りの痛みがあります。
そしてほとんどの方が一刻も早く痛みが無くなって欲しいと願われています。そして痛みがあることを悪いことだと考えることも当然だと思います。
でも、本当に痛みは嫌われなくてはならない悪いことなのでしょうか?
痛みの原因として考えられる4つの事
(痛みは細胞の異常を脳に知らせる信号です)
<体の組織が酸欠状態になった時>
(肩こりは肩の筋肉が酸欠状態になっています)
血流が滞り、どこか体の組織に血液が十分に送られなくなると酸欠状態になりこのまま
では困るので脳に痛みの信号を送り、それを脳が受け取ることで痛みを感じています。
痛み信号を受け取った脳は、その組織にもっと血液を送る命令を出します。
痛みには血流を増やさせる役割があります。
<体の組織が損傷を受けた時>
(やけどを負った時は、動かさず冷やして安静)
損傷を受けた場所の細胞が異常を感じて脳に痛みの信号を送り、それを脳が受け取るこ
とで痛みを感じています。痛いと動きは制限されるので症状の悪化を防いでくれます。
痛みにはからだを安静にさせる役割があります。
<神経にストレスがかかった時>
(神経は伸ばされると痛みやしびれを出します)
神経は、引き伸ばされたときに痛みやしびれを起こします。圧迫だけでは痛みもシビレも
起きません。神経は血管と共に筋肉の間を走行していて、その筋肉が硬直すると神経がそ
こで引っかかり伸び縮みがスムーズに出来ない状態になります。そうなると体を動かし
たりした時に神経が引き伸ばされ痛みが出ます。
この場合の痛みは神経が引き伸ばされる状態を解消させるための役割があります。
<脳が痛みを覚えてしまっている時>
長い年月に渡り痛みが続くと脳がその痛みを記憶してしまい、痛みの原因が無くなっ
ているのに痛みを感じることがあります。(例:※幻肢痛)
※幻肢痛=幻肢痛 (げんしつう)は、怪我や病気によって 四肢を切断した患者の多くが
体験する痛みのこと。四肢を切断した患者のあるはずもない手や足が痛みだ
すということが実際に起こります。
原因は良く分かってないようです。
この場合の痛みは脳に残っている痛みの記憶をリセットするように促す役割があるかと
思います。
痛みがなかったらどうなるのか?
無痛症という病気があります。痛みを感じないなら楽だなあと思いますよね。でも実際はそうではないようです。
<無痛症とは>
先天性無痛症の症状
・痛みを感じない
・熱さや冷たさを感じない場合がある
・熱いものと冷たいものの違いが触って分かったとしても、それをただ単に「熱・冷」とし
て不快に(痛みとして)感じない
・汗をかかない
・原因不明の発熱
痛みを自覚できないため、手足をぶつけて傷ができたり、知らぬ間にやけどや骨折を負っていることがある。
<無痛症が教えてくれること>
私たちの体は、痛みを感じれる事でこれ以上動かしてはいけない限界を知ることが出来るし、軽い怪我で済むように回避することが出来るのですね。
痛みとどう向き合えばいいのか?~私の考え~
痛みを嫌な事悪い事だと捉えずに、痛みを感じることで体に起きている問題を解決したり私たちにこれ以上の無理をすると体が壊れるよと知らせてくれている信号だと捉えることが出来れば、痛みの辛さも軽くなるのではないでしょうか?
皆さんが痛みを感じた時に少しでもこのことを思い出してくれて、今感じている痛みを愛おしく思っていただく事が出来たならきっと治癒が早まり痛みは軽くなっていることと思います。
まとめ
私たちは、日常的に色々な場面で痛みを感じて過ごしています。もしこれから先に痛みを感じる場面があった時に「この痛みは私に何を知らせようとしているのだろう?」と考えてみて頂けたらと思います。もちろん痛みは程度によりますが、すぐにでも止めなければならない時もありますので上手に見き合っていきたいものです。
腰痛の痛みが体に起きているどんなトラブルを知らせてくれているのか?その答えを知りたい方は、ぜひご相談ください。